
612年に修道士ガルスがつくった小さな庵に始まり、8世紀に創設されたザンクトガレン修道院は、文化と科学知識が集結された学問の総本山として、中世ヨーロッパにその名を轟かせていました。宗教的な意味での修道院ではなくなりましたが、18世紀に改装された修道院の建物はバロック建築の傑作といわれる美しいもの。とくに、膨大な数の貴重な書物や手稿を納めた修道院付属図書館は世界最大級の中世の図書館として有名で、特別に古く価値のあるものを除いて、約15万冊ある蔵書が今でも読むことができるというのも驚きです。この修道院が果たしてきた歴史的な意義、中世の修道院を代表する荘厳な建築、図書館に残る重要な文献や美術品、9世紀に描かれた建築設計図など、さまざまな観点で高い評価を受けて、世界遺産に認定されました。
