春の花風景  春の味
 

 花々が咲き誇る春のスイスへ .

草原や丘に咲く花々(3月~5月)
標高およそ500mから1000m。アルプス地方の山上にまだ雪が残る頃、春が一足早く訪れる麓の村や町ではかわいい花々が咲き始めます。街角の花壇や、道ばたの素朴な野の花、果樹園の林檎や桜、桃などの花など。とくに温暖なスイス南部のティチーノ地方やレマン湖地方では、3月、4月から次々と花の見頃を迎えます。山の裾野に広がる草原や小高い丘では、黄色のタンポポを中心とした美しい花畑が楽しめるでしょう。

   
アルプに広がる花畑 (5月~6月)
標高およそ1000mから1800m。アルプと呼ばれる山の中腹あたりに広がる牧草地。雪がとけて草が生えてくる5月頃、牧童たちが牛たちを連れて移動してきます。まだ美しい残雪を残すアルプスの山々をバックにして、フレッシュな緑の草地に、タンポポが黄色の花絨毯のように咲き誇る情景は、まさにメルヘンの世界。もともと牛たちが放牧される場所なので、堆肥の恩恵もあり、ほかの場所より大きなタンポポがあざやかに咲きます。多くの牧草地では、草がのびてくると、干し草にするために花も一緒に刈ってしまうので、夏までのお楽しみ。タンポポの後は、高山植物の一種でもあるポコポコと丸みがかわいいトロールブルーメや小さなバターカップなど黄色の花が続きます。

雪解けとともに咲く高山植物(5月~6月)
アルプスの高地に積もっていた雪がとけていく頃。山の沢や小川に清らかな水があふれ、岩肌を流れ落ちる美しい滝の姿とあわせて、雪が溶けると同時に咲きはじめる種類が多いアルプスの高山植物をお楽しみください。

独語で“フリューリング・エンツィアン(春のリンドウ)”と呼ばれる、青色があざやかな「ゲンティアナ・ヴェルナGentiana verna」、スイスを代表する名花にあげられる「ゲンティアナ・アカウリスGentiana acaulis/Gentiana kochiana(独:コッホ・エンツィアン)」や英名でアルプスのスノーベルともいわれる「ソルダネラ・アルピナSoldanella alpina」、和名を西洋雪割草という「プリムラ・ファリノサPrimula farinosa」など、雪解けとともに続々と咲き始めます。なかでも独語で“フリューリング・クロクス(春のクロッカス)”という白と紫のクロッカス「クロクス・アルビフロルスCrocus albiflorus/Crocus vernus」は代表的なもの。雪解け後の約1~2週間しか咲かないので、タイミングをあわせるのはかなり難しいことですが、山の斜面をまるで絨毯のように広がる群生に出会えたら感動です。

クロクス・アルビフロルス群生
クロクス・アルビフロルス
Crocus albiflorus/Crocus vernus
ゲンティアナ・アカウリス
Gentiana acaulis
プリムラ・ファリノサ
Primula farinosa
ゲンティアナ・ウェルナ
Gentiana verna
ソルダネラ・アルピナ
Soldanella alpina