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スイスの概要 Profile

 
 
1291年8月1日。ウーリ、ウンターヴァルデン(現在のオプヴァルデンとニトヴァルデン)、シュヴィーツの3つの州の代表がフィアヴァルトシュテッテ湖畔のリュトリに集まり、独立の誓いを交わしたことに始まったスイス連邦。カントン(独語Kanton 仏語Canton)と呼ばれる地域(州)を尊重する国家の理念は今でも変わることがなく、全26カントンが一つの小国と同じように自治権をもち、その中で175の行政地区と日本の市町村にあたる独ゲマインデGemeinde仏コミューンCommuneという自治体に分かれています。ヨーロッパの中心部に位置し、九州程度の小さい国土ながら地理的にも気候も多様性にあふれ、4つの言語を国語とし、多彩な文化を誇っています。

・国名:スイス連邦  Confoederatio Helvetica
・人口 : 7,415,100 人
・国語:ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語
・首都 :ベルン
・政治形態 :連邦民主制
・建国記念日 :8月1日
・カントン: 26 ※半カントンを含む
・ゲマインデ(コミューン):2780
・宗教 :ローマカトリック(42%)、プロテスタント(35%)、その他(23%)

出典:スイス連邦統計局 ©BFS /OFS/UST/SFSO


 

国名 Country Name

国語が4つあるスイスでは、国名をドイツ語でSchweiz(シュヴァイツ)、フランス語でSuisse(スイス)、イタリア語でSvizzera(シュヴィツェーラ)、ロマンシュ語でSvizra(シュヴィズラ)と呼びます。もともとは建国の3原州の一つであるSchwyzシュヴィーツに由来してできた名前です。ただ4つの言語のうち、どれか1つの言語のものを国名として採用することができないため、ラテン語を使って、正式名称はConfoederatio Helvetica(コンフェデラチオ・ヘルヴェティカ*)と制定。この略称であるCHが現在の国名コードとして、ナンバープレートや通貨の単位、郵便コード、ウェブのドメイン名などに用いられています。

※ヘルヴェティアHelvetiaの連合という意味。スイスに住んでいたケルト部族のヘルヴェティア族に由来している。

 
 
 

■国旗 Swiss Flag.

スイスの紋章/国旗は赤地に白で抜いた十字を中央に配したもの。色指定やデザインの配分指定などの詳細までは明文化されていません。15世紀に原型となるデザインが登場し、現在の旗のデザインに確立したのは19世紀のこと。1931年には、国のシンボルとして規定し、マークの乱用を禁止する法律が制定されました。以来、スイスという国を表す場合やスイスを代表する商品やブランド(スイス製である)以外で、国家を表すシンボルを使うことは禁止されています。ちなみに、白地に赤のクロスでおなじみの国際赤十字のマークは、創設者であるアンリ・デュナンと創立の地であるスイスに敬意を払う意味からスイスの国旗から色を反転したものが採用されました。
 
 
 

■言語 Languages.

スイスではドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語(レート・ロマンシュ語)という4つの国語が認められています。1つのカントンで2カ国語や3カ国語を使うこともありますが、全てのスイス人が4カ国語を話せるわけではなく、地域によって言語圏が分かれています。ドイツ語といっても標準ドイツ語と異なる語彙をもつスイスドイツ語が使われており、地方によって方言の種類も多いためかなり複雑です。母語のほかに英語ともう一つの国語を話せる人は多く、とくに観光地では英語がかなり通じます。そうした特殊な言語環境のため、スイスでは標識や看板、パンフレットなどは常に3〜5カ国語などで併記されていますが、結局は同じ内容が異なる言語で書いてあるだけなので自分の読める言語の所だけ読めばOKです。
 
 
 

■地理・国土 Geography.

九州とほぼ同じくらいの面積に高低差が4,441mもある地形はバリエーション豊かな美しい風景をつくりだしています。ヨーロッパの屋根といわれるアルプス山脈とジュラ山脈が国土の約70%を占めており、迫力ある名峰の数々や雄大に広がる氷河、のどかな牧草地などはスイスを代表する風景。また、清らかな水の恵み豊かなスイスでは各地に点在する美しい河川や湖も特徴のひとつ。氷河や山から生まれた水はライン河、ローヌ河、ポー河、アディジェ河、イン河を経てドナウ河など、ヨーロッパを代表する河を形成し、やがて北海、黒海、地中海へと流れていきます。

DATA
総面積41285km2
南北の最大直線距離
220km
東西の最大直線距離
348km
最高地点4634m :デュフール峰(モンテローザ)
最低地点193m :マッジョーレ湖
緯度北緯45度49分〜47度48分
経度東経5度57分〜10度30分

出典:2007年統計データ/スイス連邦統計局©BFS /OFS/UST/SFSO
 
 
 

■気候 Climate.

ヨーロッパの中心部に位置し、北からの寒帯性気候、南から地中海性気候、西から大西洋の海洋性気候、東から大陸性気候の影響を受けていることと、平原地帯から山岳地帯にある大きな標高差によって、複雑で多様な気候がうみだされています。30kmしか離れていない2つの村で年間降雨量が7倍ほど違うこともあるほど、各地で局地的・地域的な微気候がみられるのも特徴のひとつ。森林地帯では針葉樹と落葉樹の両方が生育し、北極圏にある苔が生える一方で、地中海に多いヤシが生い茂るなど、変化に富んだ植物の生態系からも、寒帯と亜熱帯の同居する幅広さがうかがえます。また、河や湖で泳げるほど暑い夏でも3000〜 4000m級の山頂は万年雪の世界であることからもわかるように、山頂と麓の村では10〜30度ほど温度差があります。そうした地理的条件(位置、標高、日照、風の影響)による気候の変化のほか、四季のメリハリがあるので訪れる季節によっても異なります。同じ土地でも夏の暑い日には30℃に達することもあれば、冬にマイナス10℃になることもあります。

DATA
年間平均気温が最高の観測所ロカルノ・モンティ Locarno-Monti
11.5 °C
年間平均気温が最低の観測所
ユングフラウヨッホ Jungfraujoch -7.9 °C
年間平均降雨量が最少の観測所
アッカーザント Ackersand
521 mm
最高気温記録(2003年8月11日)グローノ Grono
41.5 °C
最低気温記録(1987年1月12日)ラ・ブレヴィーヌ La Brévine -41.8 °C
最大積雪記録(1999年4月)センティス Säntis 816cm
最大降雨記録(1983年9月10日)カーメド Camedo
414 mm
最大積雪記録(1982年1月29/30日)クロスター Klosters
130 cm
連続無降雨記録(1988年12月6日〜) ルガーノLugano 77日間

出典:メテオスイス(スイス気象庁)MeteoSwiss
 
 
 

地方行政区分 Canton/Municipality

スイス連邦には、国家レベルの下の行政区分として、カントン(独語 Kanton/ 仏語 Canton/ 伊語 Cantone/ ロマンシュ語 Chantun)と呼ばれる26の州があります。そのうちの6州は準州とよばれ、通常の1つのカントンが2つに分かれたようなもので、連邦議会の議員定数配分も通常の2名ではなく1名。かつては1つの主権国家として存在したカントンですが、1848年に確率した連邦制度により、連邦政府の下の行政区分となりました。各州には、独自の憲法や法律、議会、政府、裁判所があり、かなりの範囲の決定権が州単位の自治にゆだねられています。カントンの下はさらに166カ所の地区(独語 Bezirk / 仏語 District/伊語 Distretto)に分けられており、最小行政単位として日本の市町村のレベルにあたる2715カ所 のゲマインデまたはコミューン(独語 Gemeinde/仏語 Commune/伊語 Comune)があります。

出典:2008年統計データ/スイス連邦統計局©BFS /OFS/UST/SFSO

 
 
 

宗教 Religion

国として公式に統一した宗教はありませんが、ほかの欧州諸国と同じく、国民が信仰する宗教は主にキリスト教です。チューリヒやジュネーヴなど、宗教革命発祥の地として知られていますが、全体でみると、カトリックが人口の約42%、プロテスタントが約35%。この2つで人口のほとんどを占めています。ほかにも少数ですが、移民してきた住民が信仰するイスラム教、ヒンドゥー教、仏教、ユダヤ教などがあります。歴史的にみても、カトリックとプロテスタントはほぼ同等にバランスがとれており、ルツェルンなどの中央スイス地方やイタリア語圏のティチーノ州などは、伝統的にカトリック中心。チューリヒやバーゼル、ベルン、ジュネーヴなどの都市は、プロテスタントが主流となっています。



 
ローマ・カトリック41.8%
プロテスタント35.3%
イスラム
4.3%
無宗教11.1%
その他7.5%


出典:2007年統計データ/スイス連邦統計局©BFS /OFS/UST/SFSO
 
 
 

住民・人口 Population

九州ほどの国土(面積41285 km2)に、 約759万人の住民が暮らしています。 そのうちの約20%を外国人。日本ほどではありませんが、 高齢化が進んでおり、50年前のデータと比較すると、64歳以上の人口がおよそ2倍、80歳以上は4倍になっています。最も人口の多い町はチューリヒ。次にジュネーヴ、バーゼル、ベルン、ローザンヌの順と続きます。
 
 
 

スイスの祝祭日 Public Holidays

日本とは考え方もルールも全く異なります。スイス連邦が定めた”国民の祝日“は建国記念日(独:Nationalfeiertag Schweiz、仏:Fête nationale Suisse)だけです。法定祝祭日はカントンごとに、1年に8日まで自由に制定できることになっています。全国共通になっている新年(独:Neujahrstag、仏:Nouvel an)とキリスト昇天祭(独:Christi Himmelfahrt 、仏:Ascension)、クリスマス(独:Weihnachten、仏:Noël)のほか、大部分のカントンが制定しているもの、通例として休日になるものを含めると下記のようになります。

2011年 2012年
元旦 1月 1日 1月 1日
聖金曜日 * 4月22日4月 6日
復活祭(イースター ) * 4月24日4月 8日
復活祭月曜日 * 4月25日4月 9日
キリスト昇天祭 * 6月2日5月17日
聖霊降臨祭 * 6月12日5月27日
聖霊降臨祭月曜日 * 6月 13日5月28日
聖体祭(コルプス・クリスティ)* 6月23日6月 7日
建国記念日 8月 1日 8月 1日
クリスマス 12月25日 12月25日
ボクシングデー 12月26日 12月26日
* 印はイースター関連の祝日なので毎年、日が変るもの
※1月2日、5月1日(メーデー)なども多くの地域で休日になります。

カトリック教徒が大部分を占める州では、キリスト生誕や復活また聖人に関する宗教的な祝日が数多くあります。また地元の祭りの日がその地域だけで祝日になるなどさまざまです。ショップやレストランなど、旅行者に関係する施設の営業日としては関係ない場合も多いので、あまり気にする必要はありませんが、細かく調べたい場合は、下記のウェブサイトでご確認いただけます。