ナルシスの群生 Narcisse
春になると山の斜面に群生する真っ白な花が雪原のように見えることから”五月の雪”と呼ばれ、古くから愛されてきた可憐な花ナルシス。水仙の一種で学名は「Narcissus Poeticus」。直訳すると<詩人のナルシス>という意味をもつ言葉で、仏語でNarcisse des poètesや独語でDichter Narzisseと呼ばれています。そのナルシスの中でも「Narcissus poeticus radiiflorus」という花弁の根元が狭くてそれぞれが離れている種類が希少なもの。トラクターなどで球根を荒らすと二度と咲かなくなるというデリケートな花です。
スイスでは、標高1000mから1500mのあたり、主にレマン湖地方のモントルーやヴヴェイの上にある小高い山の一帯と隣接するフリブール州の一部に、5月〜6月頃に群生しています。
”ベルエポック”といわれた19世紀末。モントルーには多くの高級ホテルが建てられ、貴族や資産家、芸術家、思想家たちが集まっていました。ボブスレーやスキーを楽しむリゾートとして発展したモントルー周辺の山に、春になると一面に群生する可憐なナルシスの花は、地域住民だけでなく世界各国からのゲストをも魅了していったのです。ホテルが大事な顧客へのプロモーションにと海外へ送ったナルシスの花が17トンにも及んだというエピソードからも、その熱狂ぶりがうかがえます。そんな中で1897年にスタートした「ナルシス祭りLa Fête des Narcisses」は、年々規模を拡大させていき『ナルシスの変貌』に代表されるオリジナル歌劇がつくられ、ディアギレフ率いるロシアバレエ団によって公演されるまでの大イベントになりました。ユーロビジョン(欧州国際交換中継放送)が開局した1954年には、この種のジャンルでは初めてヨーロッパ諸国に中継放送されたほど。その頃は花で飾られた車を中心にした大パレードが華やかに行われていましたが、交通の問題などで継続することが困難になり、惜しまれつつも1957年に祭りは幕を閉じました。
近年、群生地が急激に減少し、絶滅の危機が心配されるようになって、1999年にスイス景観保全基金が保護指定プロジェクトに認定。地元に保護協会(リヴィエラ・ナルシス)が発足し、ナルシスの群生を守り伝統の風景を取り戻すための活動に取り組み始めました。そして現在は、ナルシスの植生や魅力を広く知ってもらい保護運動への意識を高めることを目的として、シーズン中に保護協会や地元観光局の主催でガイドと一緒にナルシスの野を訪ねるウォーキングツアーが企画されています。
スイスでは、標高1000mから1500mのあたり、主にレマン湖地方のモントルーやヴヴェイの上にある小高い山の一帯と隣接するフリブール州の一部に、5月〜6月頃に群生しています。
”ベルエポック”といわれた19世紀末。モントルーには多くの高級ホテルが建てられ、貴族や資産家、芸術家、思想家たちが集まっていました。ボブスレーやスキーを楽しむリゾートとして発展したモントルー周辺の山に、春になると一面に群生する可憐なナルシスの花は、地域住民だけでなく世界各国からのゲストをも魅了していったのです。ホテルが大事な顧客へのプロモーションにと海外へ送ったナルシスの花が17トンにも及んだというエピソードからも、その熱狂ぶりがうかがえます。そんな中で1897年にスタートした「ナルシス祭りLa Fête des Narcisses」は、年々規模を拡大させていき『ナルシスの変貌』に代表されるオリジナル歌劇がつくられ、ディアギレフ率いるロシアバレエ団によって公演されるまでの大イベントになりました。ユーロビジョン(欧州国際交換中継放送)が開局した1954年には、この種のジャンルでは初めてヨーロッパ諸国に中継放送されたほど。その頃は花で飾られた車を中心にした大パレードが華やかに行われていましたが、交通の問題などで継続することが困難になり、惜しまれつつも1957年に祭りは幕を閉じました。
近年、群生地が急激に減少し、絶滅の危機が心配されるようになって、1999年にスイス景観保全基金が保護指定プロジェクトに認定。地元に保護協会(リヴィエラ・ナルシス)が発足し、ナルシスの群生を守り伝統の風景を取り戻すための活動に取り組み始めました。そして現在は、ナルシスの植生や魅力を広く知ってもらい保護運動への意識を高めることを目的として、シーズン中に保護協会や地元観光局の主催でガイドと一緒にナルシスの野を訪ねるウォーキングツアーが企画されています。
